ワークショップ 第5回のまとめ

《YMSA発声・歌唱ワークショップ 第5回のまとめ》

内容はこれまでと同じことが沢山ありますが、注意点は全て更新しています。これまでのまとめと見比べてみてください。

■ストレッチ 20分
  ストレッチの目的はなんでしょうか?トレーニングは必ず目的を明確に意識しながら行いましょう。
 ・アキレス腱伸ばし -new-
   →前の膝を曲げる、後ろの膝を曲げる、二種類の足伸ばしをしました。伸びる箇所を意識しましょう。
 ・体ひねり
 ・肩を前で伸ばす、肩を上で伸ばす、肩を後ろに伸ばす
   →伸びている箇所から繋がっているところを一緒に伸ばしたり、体の中に意識を向けましょう。
 ・首を横に倒す、首を抑え斜めに倒す、首を回す
 ・顎を大きく広げる
 ・口を大きく広げ《口角を外側に↔︎口角を内側に》
 ・舌を口の中で回す
   →アナウンサーの訓練などにも用いられます。滑舌をよくするためにも重要です。
 ・横隔膜ストレッチ【最重要】
   →息を限界まで吸って、そこから(ゆっくり!)さらに3回吸おうとする
     →息を限界まで吸い、そこから何秒保てるか、というのも試しました。
   →息を限界まで吐いて、そこから(ゆっくり!)さらに3回吐こうとする
     →息を限界まで吐き、そこから何秒保てるか、は吸った時に比べてどちらが大変ですか?なぜ、大変

      さが違いますか?

■ブレストレーニング 10分
  →歌のエネルギーは息が全てです。息を支配するということは、歌を支配することにつながります。
 ・スッ・スッ・スー
 ・4拍、8拍で息を伸ばす
 ・クレッシェンド、デクレッシェンド
 ・リップロール【最重要】

■脳のトレーニング 10分
 ・歌ってあっちかな
 ・歌ってグーチョキパー
 ・歌って三角形、四角形 -new-
 ・ジャンプで2拍子3拍子
   →手と足を入れ替えることもしました。どうしたら頭の切り替えがスムーズに行きますか?
 ・ずれて文字書き
   →前回の反対、「あ」と言いながら「い」を書く、「い」と言いながら「う」を書く…、というのも試してみました。どちらが難しかったですか?

■発声 25分
 ・調音点の確認(中級者向け)
 ・【息の通し方の練習】リップロールで発声練習【最重要】
   →息の流れは前提です。これが無意識に変わってしまったらどんなに正しいフォームを作っても

    役に立たなくなります(ベルヌーイの定理)
 ・【息の通り道の練習】"ng"の子音つけた練習(”んが”という発音で発声練習)【最重要】
   →舌が高い位置にキープできると、通る声が出るようになります。
     (シンガーズフォルマント 参考: https://en.wikipedia.org/wiki/Formant#Singer.27s_formant
     →舌の動きを最小限にするためには、あえて"母音をはっきり言うことをさぼる"

      という考え方も役に立つかもしれません。
 ・【脱力の練習】【最重要】
 ・舌を出して発声練習
   →声門閉鎖を邪魔する原因の多くは舌です。舌を出して練習することで、

    喉の奥が邪魔されていない状態を認識しましょう。
 ・声門閉鎖の練習 -new-
   →「池上」のように母音から始まる単語を喋る時には声門破裂音という音を使います。
     (参考: https://ja.wikipedia.org/wiki/声門破裂音
     →「ドレミレド~」の音型で「池上(ド)、池上(レ)、池上(ミ)、池上(レ)、池上(ド)」と

      歌い、必ず声門閉鎖音を出します。
       →同じく「ドレミレド~」を「池上」と毎回言うつもりで「イ、イ、イ、イ、イ」と言います。
         →全て、声門閉鎖音を出せたら、その状態を覚え、

          それをレガートで「イーーーーー」とつなげます
           →他の母音でも同じように練習します。「粟田(ア)」「浦賀(ウ)」

           「エイビー(エ)」「追浜(オ)」などを使うといいでしょう。

  ※声門閉鎖の練習は声帯の押し付けに注意です。声帯は閉じているだけ、

   さらに言えば「これ以上声帯が離れると、息が漏れてしまうギリギリのところ」がベストな状態です。
  ※「イ」と「エ」の母音では喉仏が上がりやすいですが、そのようになってはいけません。

   喉仏は上げず、下げず、喉の周りは完全に脱力をしましょう。


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■歌唱 45分
 ・音域が低いところでは「声門閉鎖」が起きにくくなります。それを実現するには、シンプルには音程が下がるごとに上に持ち上げる感覚、さらには、声門閉鎖を起こすために、鼻の中を意識する(喉頭口蓋筋)ことが重要です。
 ・また、音量が出にくいところで表現をしっかりとするためには言葉をはっきりと話す必要があります。しかし、言葉は周りとずれてしまうと効果は半減、周りと揃うと効果は倍増します。隣の方と呼吸を揃えて一緒に発音しましょう。
 ・遠くに向かって歌うことは「叫ぶ」こととは違います。弱い音は、遠くにいる方の耳元で囁くように、強い音は、遠くの方に呼びかけるように歌いましょう。


【ご自宅では…】
  本番に向けて、喉が乾燥することのないように、水分の補給を欠かさないように気をつけてください。喉の渇きを覚える時にはすでに脱水症状になっているといいます。寝る時にマスクをするのも効果的です。また、喉が荒れている場合は、吸入などでケアをしてあげましょう。


【その他】
  ・冬のワークショップ(12月から1月の予定)はオペラの歌唱(乾杯の歌など)を予定しています。可能でしたらぜひご参加下さい。(今回のワークショップにご参加いただいた方には優遇)
  ・演奏会当日は昼食のお弁当をご用意いたします。